アクシデント!


シルクライトニング、馬体検査

 スタート時刻が近づくと、それまで輪乗り場(と言うかどうかは知らないけど、屋根のついたところ)で輪乗りをしていた馬たちがスタート地点に向かう。ところが今年はなにか少し遅れてる様子。場内アナウンスはほとんど聞き取れず、ターフビジョンを注視すると、どうもシルクライトニングが馬体検査を行うとのこと。騎手を振り落として逸走したり、どこかでけがをしたりするとスタート前に検査が行われる。シルクライトニングがどのような状況かはわからないが、なにかあったらしい。


 しかし、下馬していた安田騎手が再び馬に乗った。場内からは「行ける、行ける」の歓声。
 右の画像は、安田騎手を乗せたあと、輪乗り場から離れていくシルクライトニング。馬の様子をみているのだろうか。


エアガッツ、勢い余る


 一波乱あったものの、ようやくスタート地点に馬が向かい始めた。シルクライトニングもこちらへ向かってきている。大丈夫なのだろうか。場内のどよめきは続く。そんな中、エアガッツが勢い余ってゲートの手前まで走ってきてしまった。いかにも波乱含みのスタート前であった。


 ゲートの遙か手前まで来てしまったエアガッツ。


発走除外!


 そしてスタートゲートの後ろでの輪乗り。しばしおとなしい様子だったシルクライトニングだったが、ターフビジョンに暴れる様子が映し出された。場内からも悲鳴ともつかぬ声が上がる。そして場内アナウンス。一部でどよめきが聞こえたあと、ターフビジョンに「1番(シルクライトニング)発走除外」を知らせる画面が映し出された。どよめきが場内を埋め尽くす。私のダービー観戦は12年目だが、このようなハプニングは初めてであった。(TVで見ていた時代に、バンプトンコートが落鉄したような記憶がありますが、あのときは無事出走出来たはず。)

 右の画像は暴れ出す直前のシルクライトニング。

 家に帰ってからわかったが、シルクライトニングは落鉄(蹄鉄を外してしまうこと)を起こし、その釘を踏んでしまったとのこと。痛がるそぶりを見せたため、このまま出走すると脚をかばって本当に故障してしまうかもしれない。安田富男騎手の決断だったそうだ。スタート直前まで来てゲートに入ることすら出来なかった安田富男騎手の心境を思うと、(正しい表現かどうかはわからないが)かわいそうで仕方ない。

(不幸中の幸いで、馬のけがは軽傷でした。)

 そして、どよめきおさまらないまま、スターターが歩き出した。
 時刻は予定を3分半ほど過ぎている。いよいよ発走。



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