そして栄光のゴールへ


向こう正面から大欅(3〜4コーナー)

 ペースはあまり速くならずに、向こう正面を通過。相変わらずサニーブライアンが逃げている。事前のインタビューで、「他の馬が動かないところで動こうかなぁ」と大西騎手が言っていたので、どこかで後続を離すかとも思ったのだが、意外にも差は広がらないまま3コーナーへ差し掛かる。そして馬群は東京競馬場名物の大欅の向こうを通って4コーナーへ。

 大欅の向こう側から出てきた2頭。
 先頭サニーブライアンと二番手がフジヤマビザンか。
 人気どころはまだ後方。


歓声と悲鳴の直線

 いよいよレースは終盤。4コーナーを曲がって直線へ。スタンドからは視界が途切れる。ターフビジョンでは差を詰められたサニーブライアンが映ってる。あぁここまでかな、そんな不安が自分の中をよぎった。しかし・・・。

 「あっ」と一瞬思った。直線の坂を駆け上がり、我々の目の前に姿を表したとき、サニーブライアンは後続を一気に突き放していたのだ。


 後続を引き離してサニーブライアンが先頭。


そして栄光のゴールへ

 ゴール前200mを切ったとき、サニーブライアンは後続を3馬身以上ちぎっていた。これはもしかしたら「逃げ切る?」。我々の「逃げろ!」の歓声に、まわりの大多数から「差せ!」の悲鳴が返される。





 逃げるサニーブライアン!
 外から襲いかかるシルクジャスティス!

 外からはシルクジャスティスが追い込んでいた。メジロブライトは脚色が悪い。ゴール地点はここから直接は見えないので、ゴールへと向かうのをターフビジョンで見守る。ここからゴールまでの10秒はとても長かった。そしてゴール。大西騎手の鞭がうなってるのが見える。

 サニーブライアンだ!
 サニーブライアン逃げ切り。

 なんとサニーブライアンは、皐月賞に続きダービーまで逃げ切ってしまったのだ。正直言って血の気が体から引く感触がわかった。応援馬サニーブライアン、皐月賞馬なのに人気のないサニーブライアン。そうか、勝つかぁ。



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