３強の印象〜怪鳥の独断と偏見〜
今年のダービー。やはり話題の中心は皐月賞１〜３着の３強である。怪鳥なりの印象を述べてみたい。
セイウンスカイ（皐月賞１着）
キングヘイロー、スペシャルウィークの追撃を封じ、みごと皐月賞馬の栄冠に輝いたのがセイウンスカイ。もう今年の三冠馬の権利はこの馬しかないわけだ。
競馬は好位２番手から鮮やかな抜け出し。同じ様に２番手から抜け出して勝った皐月賞馬は、ジェニュインが思い浮かぶ。ジェニュインはダービーで２着に粘り込んだ。ややタイプが違うが、皐月賞を逃げ切ったミホノブルボンや、３コーナーから逃げ込んだサニーブライアンはダービーをも連勝し、二冠に輝いている。一般には距離を不安視する向きもあるが、案外、皐月賞を自らのペースで先行し勝てるような馬は、ダービーでも好走できるのかもしれない。
個人的に不安なのは、横山ノリが逃げ・先行馬で好走するケースがイメージできないこと。ダービーのような大レースで、「自らペースを作る」という威厳めいたものを他騎手にアピールできるほどの何かが、まだ足りない気もする。この馬でダービーを制し、小島太さん（現調教師）のような華のある騎手へと成長できるか、注目したいところ。
キングヘイロー（皐月賞２着）
弥生賞では他の２頭に先行を許したが、皐月賞ではスペシャルウィークを抑え、最後までセイウンスカイを苦しめて堂々の２着。そのしぶとさは、後のダービー馬、ウィナーズサークルや、タヤスツヨシの時のような雰囲気がある。３歳時に府中のコースを経験させたことも、ダービー出走を見越してのこと。個人的には、３強の中ではダービー馬のイメージが一番重なって見える馬である。
福永君の父、福永洋一さん（元騎手）は現役時代、ここで述べるまでもなく、今の武豊をもしのぐ天才ぶりを発揮していた。あのような事故がなく、もし長く乗っていたら、いずれダービージョッキーというタイトルも得ていたことだろう。父の果たせなかった夢を、息子祐一が果たすことができるだろうか。その点を注目したい。
スペシャルウィーク（皐月賞３着）
弥生賞快勝も、皐月賞では馬場の悪いところを走らされて、追撃届かず３着。府中の2400ｍに距離が伸びたら、と思わせるような抜群の末脚は、鞍上の人気も手伝って３強の中では１番人気か。
しかし・・・である。皐月賞３着で同じ様な負け方をしたマティリアルはダービーで惨敗し、メジロブライトの父、メジロライアンでさえ、アイネスフウジンに届かず２着であった。このような脚質に限らず、案外皐月賞３着馬のダービーでの成績は悪い。
鞍上は武豊なので全く心配ないだろうが、上記のような悪いイメージを果たして豊が払拭してくれるかどうか。豊自身がこだわる「１番人気で勝つ」ことを実践し、ダービーの栄冠を勝ち取れるのかどうか。この辺りがみものである。
以上から、怪鳥の独断と偏見の３強順位は、
- キングヘイロー
- セイウンスカイ
- スペシャルウィーク
の順。皆様はいかがだろうか。明日はいよいよ枠順発表！
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