騎手にとってのダービー


外国人騎手・デザーモ

 海外の騎手が短期免許で日本に来ることも、それほど珍しいことではなくなりました。けれどもクラシックレースをとるとなると、やはり難しい面も多いですよね。日本人騎手でさえ、騎乗するのがとっても大変なダービーに、わざわざ外国人騎手を乗せるのも勇気がいりますし。
 そんな中、先週のオークスでは、デザーモ騎手がレディパステルに騎乗して勝利しました。外国人騎手のクラシック制覇は初。元々アメリカではケンタッキーダービーを2回も制する実力ある騎手ですからね。馬の力も最大限引き出したのも事実でしょう。

 そしてデザーモ騎手は、ダービーでもボーンキングに騎乗します。日米2カ国ダービー制覇となるか、注目が集まります。もともとボーンキングはダービー馬・フサイチコンコルドの弟で、血統は文句なし。調子を落とした名血馬が、デザーモ騎手の手綱で復活なるか、楽しみです。

地方騎手・石崎

 異色といえば、地方の船橋競馬に所属する石橋騎手の参戦も異色ですね。石崎騎手は、ダービー当日の5Rガーベラ賞に、地方馬・アタックフォーラムに騎乗します。そこでこの日の他のレースにも騎乗が可能になる、という規定を利用したのだと思うのですが、なかなか面白いですね。関西では笠松の安藤勝巳騎手がよく利用して、好成績をあげていますが、ダービーではどうなることでしょうか。

 地方所属馬によるクラシック制覇の夢は、残念ながらまだかないませんが、それよりも先に地方所属騎手によるクラシック制覇、あるのでしょうか。

ベテラン減少

 それにしてもダービーの騎乗騎手、若くなりましたね。ユタカでさえ、上から数えた方がずっと早いんですからね。驚いてしまいます。しかし、ダービーと言えば未だ中堅〜ベテランが活躍しやすい場でもあります。

 今年ダービーに騎乗する40歳以上のベテランジョッキーは3名。昨年、感動の初制覇となった河内騎手、そして前述の船橋・石崎騎手、さらに4年ぶりの村本騎手です。
 過去、郷原、小島太、小島貞など、ベテランジョッキーがダービー2勝目を挙げることも多かったことを考えると、河内騎手が2年連続で勝利しても何ら不思議ではありません。ダンツフレームは皐月賞2着ですしね。

 村本騎手は、ダービーの成績こそよくありませんが、メジロデュレンの菊花賞や、アドラーブルのオークスなど、クラシックでもいぶし銀(?)の実績があります。今年騎乗するビッグゴールドも、潜在能力は高そうな馬。ベテランにとって、ダービー制覇は、年ごとラストチャンスのつもりで乗ってくるわけで、怖い存在ですよ。

 果たして今年のダービーを制するのは、どんなジョッキーなんでしょうね。



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